【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 銀行対策・銀行融資

当コラムは、「事業は順調なはずなのに、なぜかお金が残らない」「節税して税金から『会社』と『財産』を守りたい」「銀行対応で失敗したくない。借金を減らしたい」「無策なままの事業承継・相続対策。将来が不安」とお考えの同族会社のオーナー社長・二代目社長向けのコラムです。
「お金を残す財務」「節税対策・税金対策」「銀行対策・銀行融資」「事業承継・相続対策」に関する気づきやヒント、エールをお伝えします。(毎週水曜日更新)

多くの社長が陥る間違った資金調達の罠

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第78話:多くの社長が陥る間違った資金調達の罠

「舘野さん、私は、銀行からお金を借りるときはできるだけ短期で調達をして、金利もできるだけ低い金融機関から借りることを第一に考えています。金利をたくさん払って銀行を儲けさせるなんて、意味がないと思うんです。」先日、とある経営者団体でお目にかかった関東地方のオーナー社長さんの一言です。

当社では、「儲かって、潰れない」「利益を出して、お金が残る」強い財務体質の会社づくりのご支援を日夜させて頂いておりますが、稀に、冒頭の社長さんのように、ある種の危険な思い込みで経営の舵取りをされている方にお目にかかることがあります。盲目的に、金利はもったいないから、とにかく安い方がいいと信じて疑わない・・・そうゆう社長さんは意外と多いものです。

しかし、財務中心の会社づくりができている社長は、そのような「金利」だけの断片的な情報で判断することはしません。

それは、なぜかというと資金調達を「財務戦略」の一機能として捉えているからです。つまり、金融機関からの借り入れは、資金を手当てするための単なるイチ「戦術」にしかすぎません。したがって、自社の財務の「戦略」から見て、どのような借入の仕方をするのが5年後10年後の未来から逆算して望ましいのか・・・を考えるのです。

確かに、金利は少しでも節約したい・・・この気持ちはわからないでもありません。しかし、金融機関から資金調達をするということは、ただただ単純に金利さえ安ければ良いという話ではありません。社長が決して見落としてはならない、もっと重要な視点が他にも存在するということに気が付かなければならないのです。

そして、この視点は、経営者にとって極めて重要なものであり、この視点を持っていない社長とそうでない社長とでは、まさに天と地ほどの差があるということを知っておくべきなのです。

その視点のひとつとしては、「返済原資の考え方」が挙げられます。

借りたお金を無理なく返済していくためには、この借入金の返済原資となる「売上」があり、「利益」が増えるということが大前提となります。そして、この「利益」は、税金を差し引いた後の「税引後利益」です。したがって、あくまでも、「税金を払った後に残るお金が、借入金の返済に回せる返済原資」となります。

例えば、新規出店のための投資や最新鋭の機械装置を購入するために金融機関から資金調達をしたとします。単純に考えて、新規出店を行った場合、開店当初から黒字というよりは、半年から一年経過してやっと事業が軌道に乗ってくるというケースがほとんどです。最新鋭の機械装置を購入したとしても、それが自社の「売上」や「利益」という形で表れてくるのには、相当な年月を要します。

それにも関わらず、金利だけに気をとられてやみくもに短期で資金調達を繰り返していったとしたら、どうなるでしょうか・・・。

その結果は、火を見るよりも明らかです。

これは、多くの経営者が勘違いしてしまう盲点でもあり、自社の資金繰りを社長自らが圧迫させる経営判断を下してしまう大変恐ろしい間違いを引き起こしている元凶でもあります。

資金使途に応じて金利だけでなく、返済期間や返済方法などの各種諸条件を踏まえて総合的に判断しなければ、借入の返済がスタートしてから「なぜか資金繰りが苦しい・・・」という事態を、あろうことか社長自身が引き起こしてしまうのです。

特に、自社の将来の「売上」や「利益」に貢献しないような「資産」を、金融機関からの資金調達で賄う場合などは、特に、注意しなければなりません。一歩間違えば、自社の経営を苦しくしてしまう悪手を、自らの手で打ってしまう危険性をはらんでいるということに気が付かなければならないのです。

社長にとって最も重要な仕事、それは、「会社を潰さないこと」です。

したがって、この「会社を潰さない」という視点に立てば、社長は、お金は「借り方」だけでなく「返し方」を正しく理解しておかなければなりません。大切なことは、自社の置かれている状況を正しく認識し、自社の目指すべき未来から逆算して、どのような方針で資金調達を進めていくのが最も効果的なのか、どのようなタイミングでどのような資金調達をするのが自社の成長を加速していくのかを、財務の視点から社長自身が正しく理解することにあります。

社員にとっての一番の福利厚生は、「自分の会社が潰れないこと」とはよくいったものですが、だからこそ、多くの経営に前向きな社長が財務中心の会社づくりを志しているのです。

あなたの会社には、自社の「未来」を基軸とした財務戦略がありますか?
あなたは、社長として、財務戦略に沿った正しい資金調達ができていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛

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