【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 銀行対策・銀行融資

当コラムは、「事業は順調なはずなのに、なぜかお金が残らない」「節税して税金から『会社』と『財産』を守りたい」「銀行対応で失敗したくない。借金を減らしたい」「無策なままの事業承継・相続対策。将来が不安」とお考えの同族会社のオーナー社長・二代目社長向けのコラムです。
「お金を残す財務」「節税対策・税金対策」「銀行対策・銀行融資」「事業承継・相続対策」に関する気づきやヒント、エールをお伝えします。(毎週水曜日更新)

多くの社長が陥る場当たり的な資金調達の罠

第138話:多くの社長が陥る場当たり的な資金調達の罠

「舘野さん、ウチの父は、月末になるといつも『お金がない』とか『借金の返済が苦しい』って、口グセのように言うんです。このまま私が社長になったら、今度は、私がそんなツライ思いをしなければならないのかと思うと心底ウンザリします。なんとか私が社長になる前に、お金のことを心配しないで経営ができるようにしたいんです。」お父様である社長の強い要望もあって、奥様と子供と共に故郷に戻り、歴史ある家業を継ぐ決意をされたばかりの方からのご相談です。

詳しくお話を伺えば、
「銀行に、担保や連帯保証人も当たり前のようにとられている・・・」
「いつも銀行の目ばかり気にしていて、銀行借入に依存している・・・」
「試算表や受注一覧表など、銀行から様々な資料を要求されている・・・」
といった話が次々と出てきました。

多くの中小企業、特に、同族会社の場合には、事業用不動産や同族オーナー一族で所有している不動産を「担保」として提供していたり、あるいは、当たり前のように社長が「連帯保証人」になっていたりします。ひと昔前であれば、社長の自宅を担保に入れて・・・、社長の家族も連帯保証人にして・・・などなど、会社の事業とはなんら関係無いものまで、取れそうなものであれば何でも(?)がんじがらめにされている会社も存在していました。

最近では、このような過度な担保や保証に依存した融資はさすがに少なくなってきているように感じますが、財務状態がひっ迫した状態の会社の場合には、いまだに、「担保」や「連帯保証人」を最大限まで提供しているケースを見かけます。

あるいは、意外に多いのが、財務状態はそこまで悪くはないのに、社長自身が「財務」を知らないがゆえに、銀行対応を学ぶ努力をせず、結果として、昔から続いていた「担保」や「連帯保証人」が手つかずになっていたという場合もあります。なぜなら、銀行から、「担保外しましょうか?」とか「連帯保証人をとるのをやめましょうか?」などと言ってくれることは、まずないからです。

それよりはむしろ、何かにつけて「担保」や「連帯保証人」を要求してくるケースの方が多いものです。このような場合、銀行側としては、万が一の時には、「会社の資産」だけではなく、社長や同族オーナー一族の「個人の資産」から回収しようと考えているものです。しかし、この状況は、逆を返せば、「社長や同族オーナー一族が資産を持っていなければ、お金は貸さない」ということの表れであり、本来あるべき融資審査から逸脱しているということに気が付かなければならないのです。

もし、万が一、「担保」や「連帯保証人」に依存している借入ばかりの場合には、極論を言えば、自社の事業に対してではなく、自分の財産や人生を元手にお金を借りているのと実質的には同じことなのです。

このようなことを言うと、「そんなことを言っても、今すぐウチの会社が潰れるわけでもないし・・・」とか、「とりあえず、融資が下りたから当面は大丈夫」「顧問税理士も、中小企業はみんなそんなもんだから仕方がないって言っているし・・・」という答えが返ってきます。

しかし、このままの状況が望ましくないことは、火を見るよりも明らかなことです。会社経営にまつわるお金の問題は、大変シビアで「待った!」が効かないものです。特に、財務は、絶対的な手順と見落としてはいけない幾多のチェックポイントがありますから、正しい方法で社長自らが強化する努力を行わない限り、「強化」どころか「劣化」してしまいます。「気が付いたら、良くなっていた!」なんてことは、絶対的にあり得ない世界だからこそ、社長は、自らの努力と覚悟で財務中心の会社づくりを目指すべきなのです。

財務中心の会社づくりを実現するためには、当然、時間も労力もかかります。しかし、それ以上の効果が見込めるからこそ、優れた経営者は「財務」を社長の実務と考えて、日々、自社の財務を磨く努力をしているものなのです。

財務中心の会社づくりが出来ている会社の多くは、どんな経営状況の中においても、「無担保」「無保証」のプロパーローンを悠々と引き出し、必要な時に必要なだけ事業投資できるような経営状態を社長自らの手で実現していきます。

財務が強い会社は、時代の変化や経済環境の逆風にもビクともしませんし、いつでも自由自在に事業を操れますから、その結果、益々自社の財務が強化されていきます。銀行交渉でも、あるいは、取引先との交渉でも、優位に立てますから、経営の選択肢も広がっていきます。

逆に、財務が弱い会社は、時代の変化や経済環境の逆風のたびに資金繰りに奔走することを余儀なくされます。社長もお金の心配ばかりで後ろ向きな仕事が増えていきますし、当然、社員もその状況を感じ取って暗い雰囲気が蔓延するという負のスパイラルが待ち受けています。

最も重要なことは、真に「儲かって潰れない」「利益を出してお金が残る」会社づくりを目指すのであれば、まずは、一刻も早く場当たり的な資金調達や小手先の融資ノウハウに頼るのではなく、社長自らが「財務中心の会社づくり」を目指すことにあるのです。その上で、財務の視点から自社独自の融資戦略を立案することこそが、社長がやるべき実務なのです。

あなたは、場当たり的な資金調達や小手先の融資ノウハウで慢心していませんか?
3年後の未来を創るために、今、正しい決断が出来ていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛
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【同族会社のオーナー社長・二代目社長専門の財務コンサルティング機関】
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