【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 銀行対策・銀行融資

当コラムは、「事業は順調なのに、お金が残らない…」「会社のお金の流れがわからない…」「経営判断の基軸になるものがない…」「税金からお金を守りたい…」「銀行対応で失敗したくない…」「無策なままの相続対策を何とかしたい…」このようなお悩みを抱えた同族会社のオーナー社長・2代目社長のための専門コラムです。(毎週水曜日更新)

財務を知らない2代目社長が銀行融資で失敗する理由

第164話:財務を知らない2代目社長が銀行融資で失敗する理由

「舘野先生、先日ウチのメインバンクの担当者が支店長と一緒にきて、『御社なら1億円まで融資できます。ぜひ融資させてください。』って言ってきたんです。せっかくなので、かねてからの念願だった自社ビルを建てようかと・・・。」先般、セミナーを受講されて、個別相談のために来社された四国地方の二代目社長さんからのご相談です。

当社は同族会社専門の財務コンサルティング機関ですので、日々、同族会社のオーナー社長や2代目・3代目社長の後継社長から、金融機関対応についてのご相談や銀行対策の具体策、失敗しない借り方・返し方に関するご相談をいただきます。

よく色々な社長さん方から「無借金経営にするのが夢です」とか「ウチの会社は、絶対に借金しない主義なんです」という話を伺いますが、真に会社の成長・発展を願うのであれば、借金はむしろ上手に活用すべきものというのが当社の考えです。なぜなら、借金は、自己資金を貯めるための「時間」を買うというのが本質だからです。

潤沢に自己資金があるというのであれば話は別ですが、例えば、1億円のお金を貯めようと思ったら、毎年1,000万円のお金を貯めたとしても、最低10年はかかります。それに、毎年1,000万円のお金を貯めようと思っても、これらは当然、税金を払った後のお金という話になりますから、税負担を考えても、ザックリおよそ1.5倍の1,500万弱の利益を10年間継続的に稼ぎ続けなければならないという話になるわけです。

したがって、自己資金をコツコツ貯めて内部留保を厚くするという考え方ももちろん大事なことですが、真に将来の利益に貢献するものであれば、借金のチカラを使って時間を買う、先行投資をするという決断も時には必要になってくるものなのです。

しかし、だからといって、何でもかんでも借金のチカラで解決しようという話ではありません。資金繰りのために借金を重ねるとだんだんお金に対する感覚がマヒしてきて、気が付いたら財務はボロボロ、会社は「成長」どころかむしろ「衰退」の一途を辿ってしまいます。

私自身も前職時代にそのような会社をたくさんみてきました。したがって、借金は、一種の麻薬のような要素をはらんでいるものなのです。「財務」を知らずして、借金を間違ったカタチで使ってしまうと会社を潰してしまうことだってあります。借金のチカラを上手に使いこなすためには、財務の知識が不可欠なのです。

銀行対応のシーンにおいては、銀行の営業担当者は、「あの会社には、あといくら貸せるからなんとか融資枠一杯までお金を貸してノルマを達成したい」という風に考えますし、支店長は、「今期のノルマを達成するために、なんとか決算期までに融資残高を増やさなければ・・・」という想いでアタマはイッパイです。なぜなら、銀行はあくまでもお金を貸すのが仕事だからです。

したがって、その先の話、例えば、融資を利用した設備投資や事業投資がキッカケで財務が悪化したとしても、資金繰りが悪化しようと、それは会社側の責任です。むしろそのような事態になったとしても、今度は「連帯保証や不動産担保をとって債権を保全しよう」とか「折り返し融資はストップしよう」という展開が待ち受けています。

ここで怖いのが財務を知らない社長、つまり正しい借り方を知らない社長は、「お金がなくなったから、銀行からお金を借りよう」とか「銀行が○千万円までお金を貸してくれるっていうから借りよう」と借金を安易に考えます。しかし、これらは間違いです。

真に社長がすべきことは、会社の未来から逆算して、毎年今後いくらの利益が確実に稼げるのか、それが具体的に何年続くのかを数字で具体的に考えた上で、資金調達をすべきなのです。なぜなら、あくまでも借りたお金は、会社が返さなければならないからです。

大切なことは、「借りられる借金の額」で考えるのではなく、自社の未来から逆算して、「いくらなら問題なく返せるのか?」を社長が決めることなのです。銀行から借りるお金の金額、銀行に借金を返し続ける借入期間は、銀行が決めることではありません。あくまでもこれらのことは、社長が財務の視点から決定すべきことなのです。

財務の視点を持たず、場当たり的な資金調達を繰り返している会社は、金融機関の融資姿勢や金融市況の状況が資金調達の生命線になります。その一方で、財務の視点から貴社独自の融資戦略を持ち、借金を上手に活用して成功し続けている会社は、どんな経済環境下においてもお金に困ることはありません。

あなたは、社長として財務の視点から融資戦略を考えていますか?
財務中心の会社づくりで、必要な時に必要なだけ資金調達ができる仕組みを手に入れてみませんか。

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛

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