【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 銀行対策・銀行融資

あなたも「事業は順調なのに、お金が残らない…」「銀行借入が思うように減っていかない…」「経営判断に基軸がないから、迷ってしまう…」と悩んでいませんか?

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借金で成功する社長、失敗する社長

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232話:借金で成功する社長、失敗する社長

 「舘野先生、先日、銀行の担当者がやってきて『ぜひ当行に融資させてください』って言ってきたんです。今のところ、特に何かお金が必要っていうわけでもないんですが、せっかく貸してくれるって言っているし、社長仲間の友人も借りておいた方が良いって言うし…。」先般、個別相談のためにご来社されたとある関西地方の二代目社長さんからのご相談です。

当社は同族会社専門の財務コンサルティング機関ですので、日々、同族会社のオーナー社長や2代目・3代目社長の後継社長から、金融機関対応についてのご相談や銀行対策の具体策、失敗しない借り方・返し方に関するご相談をいただきます。真に会社の成長・発展を願うのであれば、借金はむしろ上手に活用すべきものですが、その根底には、「社長」が財務を分かっているという大前提があります。なぜなら、借金は、上手に使えば、成長を加速させることができるのに対し、一歩間違えば、自分で、自分のクビを絞める「悪手」に繋がるからです。

借金は、自己資金を貯める「時間」を買う行為

潤沢に自己資金があるというのであれば話は別ですが、例えば、1億円のお金を貯めようと思ったら、毎年1,000万円のお金を貯めたとしても、最低10年はかかります。それに、毎年1,000万円のお金を貯めようと思っても、これらは当然、税金を払った後のお金という話になります。したがって、簡単に考えると、ザックリおよそ1.5倍の1,500万弱の利益を10年間継続的に稼ぎ続けなければならないという話になるわけです。

したがって、自己資金をコツコツ貯めて内部留保を厚くするという考え方ももちろん大事なことですが、真に将来の利益に貢献するものであれば、借金のチカラを使って時間を買う、先行投資をするという決断も時には必要になってきます。

しかし、だからといって、何でもかんでも借金のチカラで解決しようという話ではありません。資金繰りのために借金を重ねていくと、だんだんお金に対する感覚がマヒしてきて、気が付いたら財務はボロボロ、会社は「成長」どころかむしろ「衰退」の一途…になりかねません。というのも、借金は、一種の麻薬のような要素をはらんでいるのです。

「財務」を知らずして、借金を間違ったカタチで使ってしまうと、会社を潰してしまうことだってあります。つまり、借金のチカラを上手に使いこなすためには、財務の知識が不可欠なのです。

なぜなら、銀行対応のシーンにおいては、銀行の営業担当者は、「あの会社には、あといくら貸せるからなんとか融資枠一杯までお金を貸してノルマを達成したい」という風に考えますし、支店長は、「今期のノルマを達成するために、なんとか決算期までに融資残高を増やさなければ・・・」という想いでアタマはイッパイです。当然ですが、それは、銀行はあくまでもお金を貸すのが仕事だからです。

したがって、その先の話、例えば、融資を利用した設備投資や事業投資がキッカケで財務が悪化したとしても、資金繰りが悪化しようとも、それはあくまでも会社側の責任です。むしろ、そのような事態になってしまえば、今度は「連帯保証や不動産担保をとって債権を保全しよう…」とか「折り返し融資はストップしよう…」という展開が待ち受けています。

未来から逆算して「借金」を考え、使いこなす

ここで怖いのが財務を知らない社長、つまり正しい借り方を知らない社長は、「お金がなくなったから、銀行からお金を借りよう」とか「銀行が○千万円までお金を貸してくれるっていうから借りよう」と借金を安易に考えてしまうことです。しかし、これは間違いです。

真に社長がすべきことは、会社の未来から逆算して、毎年今後いくらの利益が確実に稼げるのか、それが具体的に何年続くのかを数字で具体的に考えた上で、資金調達をすることです。なぜなら、あくまでも借りたお金は、会社が返さなければならないからです。

つまり、ここで大切なことは、「借りられる借金の額」で考えるのではなく、自社の未来から逆算して、「いくらなら問題なく返せるのか?」を社長が決めることなのです。銀行から借りるお金の金額、銀行に借金を返し続ける借入期間は、銀行が決めることではありません。あくまでもこれらのことは、社長が財務の視点から決定すべきことなのです。

ダイヤモンド財務の社長は、財務の視点から自社独自の融資戦略を持ち、借金を上手に活用します。そのため、どんな経済環境下においても、決してお金に困ることはありません。

ガラス財務の社長は、財務の視点を持たず、場当たり的な資金調達を繰り返します。気が付いたら、借金ばかりが膨れ上がっていって、身動きが取れない状態に陥っています。

社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。もっといえば、会社の未来を創ることです。

あなたは、社長として、会社の未来をつくれていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛

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社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家

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