【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 お金を残す財務

当コラムは、「事業は順調なはずなのに、なぜかお金が残らない」「節税して税金から『会社』と『財産』を守りたい」「銀行対応で失敗したくない。借金を減らしたい」「無策なままの事業承継・相続対策。将来が不安」とお考えの同族会社のオーナー社長・二代目社長向けのコラムです。
「お金を残す財務」「節税対策・税金対策」「銀行対策・銀行融資」「事業承継・相続対策」に関する気づきやヒント、エールをお伝えします。(毎週水曜日更新)

財務思考で経営判断の基軸を持つ

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第52話:財務思考で経営判断の基軸を持つ

「舘野さん、うちの会社の経営管理体制は、以前に比べてだいぶ整ってきました。でも、まだまだ経営に落とし込むレベルにまで達していないのが実情です。今はかろうじて経営が順調だから良いですが、しっかりとした経営判断の基軸になるようなものがなくって・・・。」先般ご相談にお見えになられた、とある40代のオーナー社長さんの一言です。

ご自身で事業を興され、会社を成長させてきた社長さんというのは、往々にして圧倒的なビジネスセンスを持っているとともに強烈なリーダシップや直観力、度胸をお持ちということもあり、一般的な人に比べて能力も高く魅力的な方が多いものです。起業当初は、いわゆるK(カン)K(経験)D(度胸)経営でも何ら問題ないという状況が続きますが、ある一定の時点を超えると「経営管理体制の構築」の重要性を感じられるようになります。

社長お一人プラス数名という人員構成で、簡単にいうと○○商店的な組織体であれば、KKD経営であってもなんとか事業として継続することはできますが、事業規模も大きくなり社員数も日を追うごとに増えていくような状況になってくると、次第に様々な場所でほころびがでてくるものです。ですから、いずれはKKD経営を卒業して、しっかりとした経営管理体制のもと財務中心の会社づくりを目指していかなければなりません。なぜなら、そうしなければ、時代の変化や経済環境の逆風に負けない強い会社づくりだったり、社員一人一人が責任を持って自立的に動く組織づくりが困難になってくるからです。

そして、その時、変化の兆しとして最初に表面化してくるものが、会社経営にまつわる「お金」の管理の問題です。ひらたくいうと、お金をしっかりと残し、さらに増やしていくための仕組みが出来ていない会社は、その日暮らしの資金繰りの状態が続き、銀行頼みの資金調達に追われて「お金に忙しい」状態になってしまいます。その結果、社長は、漠然とした会社経営にまつわるお金の不安を感じながら、社業に集中することができなくなってしまうのです。ですから、最も重要なことは、そうならないよう出来る限り早い段階で財務中心の会社づくりをしていくことにあるのです。

多くの社長や一般的な税理士は、「売上が増えれば、潰れない会社になる」と考えます。確かに売上を創造するということは、事業開始の起点にもなる大変重要であり尊いものです。それに、多くの旧来型日本企業も、「売上至上主義」で高度経済成長の波にのり、会社を大きく成長させてきました。

高度経済成長下においては、とにかくモノをつくれば売れる・・・そんな時代でしたから、売上を創ることイコール事業永続のキーポイントという図式が成り立ったのです。その結果、「売上が増えれば、潰れない会社になる」と多くの社長が信じて疑いませんでした。

しかしながら、今の日本経済はといえば、低成長の真っ只中にあるということには何ら変わりなく、多くの中小企業の社長は、マーケットそのものが市場規模縮小という環境下にあります。そして、熾烈な価格競争と人件費の増加や原材料費の高騰と闘っているのです。

ですから、一言でいえば「これからの時代は、財務が分からない社長は会社を潰す時代」に突入したといっても過言ではない状況にあるのです。本気で、真剣に、勝ち抜くということを考えている社長は、如何に経営効率を上げて少ない労力で最大の効果を上げるのかを日夜思考していますし、どうしたら儲かって潰れない会社になるのかということに腐心しているものです。

そして、そのためのPDCAサイクルを回すための拠り所になるのが、自社の経営数値なのです。自社の過去・現在・未来を数字で正しく理解した上で、社長なりの正しい経営判断を下すための社長専用の経営のモノサシをもち、常にタイムリーで正しい経営判断を下していくことこそが最も重要なことなのです。

あくまでも、経営の本来の目的は、「お金」を増やすことであり、その根本となる「お金の残し方」「お金の増やし方」を熟知し、「社長と会社にお金が残る仕組みづくり」を積極的に行っている経営者だけが、この先行き不透明な経済環境下を生き抜くことができます。

複数の事業を展開していたり、複数の事業所・営業所を持って事業活動を行っている会社こそ、特に、環境の変化に敏感に対応していかなければならないのです。加速する時代の変化に対応するためには、イチ早く「守る」「捨てる」「攻める」判断を下せるようにしておかなければ、あっという間に時代に取り残されてしまいます。つまり、限りあるヒト・モノ・カネの無駄遣いを最小化し、より投資効率の高い分野へ再投資していうという財務思考を、社長は日々磨いていかなければならないのです。

その上で、知っておかなければならないことは、「財務思考というものは、一朝一夕に身につけられるというものではない」ということです。当然、大前提となる経営判断の基軸となる「正しい経営判断を下すための社長専用の経営のモノサシ」を創り上げていく必要がありますし、それを使いこなしていくための日々の研鑽努力とPDCAサイクルへの取り組みが欠かせません。だからこそ、スタートが早ければ早いほど残される結果にも大きな違いがでてくるのです。

あなたの会社には、経営判断の基軸になる経営のモノサシがありますか?
あなたは、攻める・守る・捨てる経営を実践する財務思考を持っていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛

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