【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 お金を残す経営財務

当コラムは、「事業は順調なのに、お金が残らない…」「会社のお金の流れがわからない…」「経営判断の基軸になるものがない…」「税金からお金を守りたい…」「銀行対応で失敗したくない…」「無策なままの相続対策を何とかしたい…」このようなお悩みを抱えた同族会社のオーナー社長・2代目社長のための専門コラムです。(毎週水曜日更新)

売上が増えても経営が苦しくなる会社の共通点

第201話:売上が増えても経営が苦しくなる会社の共通点

 「自分は、お金のことで苦労するようになって初めて、財務の重要性に気が付きました。自分が社長に就任する前に会社のお金のことを学んでいたら…と思うと、悔やんでも悔やみきれません。」個別相談のためにご来社されたとある3代目社長さんの一言です。

 当社は、同族会社と社長の財産管理(お金が残る仕組みづくり)実務の専門機関なので、実に、様々な会社経営にまつわるお金の相談ごとが寄せられます。

 よく、「悩みごとは、人間のココロの中で生まれるもの」といわれます。同じような状況においても、「不快」に感じる人もいれば、何とも感じない人もいますし、実に、人それぞれです。

 例えば、よくある間違った会社経営の常識で「税金を払わないためには、とにかく赤字にするのが良い」というものがありますが、それを信じている社長さんからすれば、世の中の会社は赤字決算が当たり前で、黒字決算で納税をしている会社はごく一部ということになります。

 もし、借金もなく家族だけでひっそりと経営しているのであれば、社員や銀行の目線など気にする必要はないでしょうから、お好きにしていただければよいと思うのですが、仮にも社員がいて、銀行からお金を借りて経営をしているような状態であれば、そんな間違った経営の常識を実践しているとたちまち経営は苦しくなっていきます。

財務を知らない社長に、お金は残らない

 つまり、正しい財務の知識を持っている人からすれば、「NG」であっても、間違った財務の知識しか持ち合わせていない人からすれば「OK」になってしまうのが怖い部分なのです。そして、もし仮に、財務を知らない社長が会社を潰してしまっても、社員や家族は社長と運命を共にするしかありませんから、これほど不幸な話はありません。

もちろん、そうならないように、少なくとも社長は、正しい価値判断の基準を知った上で、自社の経営の質を向上し続ける義務があります。なぜなら、社長自身が会社の経営の質を向上させる努力をしない会社は、「衰退」しかありえないからです。

ですが、会社経営にまつわるお金の世界においては、多くの社長が、間違った努力の仕方をしてしまった結果、社長自身も気付かないうちに見えない落とし穴に陥ってしまっている…のもよくある現実なのです。

たとえば、もし、あなたが「あなたの会社の数値目標を教えてください」といわれたら、どんなものが数値目標として思い浮かぶでしょうか?

きっと、一番最初に思い浮かんだのは、「売上目標」ではないでしょうか。

私のこれまでの経験上、「数値目標」といえば、ほぼ100%といってもいいぐらい「売上目標」という回答が返ってきます。そして、「それ以外の数値目標はありますか?」と尋ねると、ほぼ例外なく「ないです…」という回答が返ってくるのです。

会社で決定している数値目標が「売上」しかなければ、当然会社は、「売上至上主義」に傾いていきます。そうなれば、社長だけでなく、社員も「売上」を基準にすべての価値判断をするようになっていくのです。

例えば、売上を増やすために、ムリな押し込み販売や値引き販売をしたり、多店舗展開をしている場合には、とにかく銀行からお金を借りて新規出店を急いだりして、表面上の「売上」だけはドンドン増えていくのです。

社長の「売上至上主義思考」が会社を潰す

表面上の「売上」だけが増えた会社の場合、ほとんどといってもいいぐらい「お金」が残りません。

あくまでも、事業を永続させていくためには、絶対的に「お金」が必要です。なぜなら、会社が潰れるのは、売上が減った時でもなければ、赤字決算になった時でもなく、「お金」が尽きてしまった時だからです。

そして、その「お金」というのは、税金や借入金返済をした後に残るものです。具体的には、お客様からいただいた「売上」から、商品の仕入代金や社員の人件費などの「費用」を差し引き、そこから「税金」を払って、さらに、銀行から借りたお金の「借金返済」をして、その上で残る「お金」のことです。

ですから、売上規模以上に多額の借金を背負っていれば、当然、毎月の「借金返済」は苦しくなってしまいますし、そもそもの収益構造として、「売上」を上回る「費用」が発生するのであれば、そもそもの構造自体に問題があるため、遅かれ早かれ経営が苦しくなるものなのです。

財務を知らない社長は、成功するための投資計画なしに銀行からお金を借りて身の丈に合わない「過大な設備投資」をしてしまったり、税金を払うことから逃れるために「間違った節税対策」をしてしまったり、どうやって返すかを考えないまま「場当たり的な資金調達」をしてしまったりします。

しかし、社長が最もすべきことは、真に「儲かって潰れない」「利益を出してお金が残る」強い財務の会社づくりをすることなのです。

ダイヤモンド財務の社長は、真に強く永く続く会社づくりをするために「財務」を磨きます。

ガラス財務の社長は、見せかけの「売上」だけを追い求めて、崖っぷちで「財務」の重要性に気付きます。

あなたは、真に強く永く続く会社づくりをするために、財務を磨く努力をしていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
 舘野 愛

 

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~同族会社と社長一族の「財産管理実務」の専門家~

社長と会社にお金を残す仕組み「財務コンサルティング」

「ダイヤモンド財務」のユメリアコンサルティング株式会社

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