【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 お金を残す経営財務
あなたも「事業は順調なのに、お金が残らない…」「銀行借入が思うように減っていかない…」「経営判断に基軸がないから、迷ってしまう…」と悩んでいませんか?
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キャッシュリッチな会社が重視する●●
第268話:キャッシュリッチな会社が重視する●●
「舘野先生、こんなにBS(貸借対照表)は、社長次第で変わっちゃうものなんですね。たった3ヶ月で自己資本比率もアップして、キャッシュも増えて…、ほんとに夢みたいです。」目下、財務中心の会社づくりに奮闘中の社長さんが、まさに少年のように瞳をキラキラと輝かせておっしゃった一言です。
当社は、同族会社と社長の財産管理(お金が残る仕組みづくり)実務の専門機関なので、実に、様々な会社経営にまつわるお金の相談ごとが寄せられますが、日々実務の現場で、多くの社長さんが「貸借対照表(BS)を見ていない」という事実に気付かされます。
イマイチピンとこないという方もいらっしゃるかと思いますので、少し表現を変えて言い換えると、「貸借対照表(BS)をただ眺めて終わっている…」「貸借対照表(BS)の中身を理解していない…」「自社の経営判断に落とし込めていない…」といった状態の社長さんが本当に多いのです。
ヒントは、貸借対照表(BS)にある
例えば、創業して間もない起業家であれば、「経営するステージ」よりもっと前の段階、つまり、「事業を興すステージ」にあります。まずは、お客様を獲得することが最優先になってきますし、貸借対照表(BS)自体もほぼカラッポ。なので、特に貸借対照表(BS)を読む以前の問題です。
ですが、少なくとも社歴が10年以上ある会社で、社長が「自分の会社の貸借対照表(BS)の見方がわからない…」というのは、致命的です。特に、社歴が30年以上あるような会社であれば、貸借対照表(BS)には、創業時から積み重ねてきている歴史とともに、その会社らしさが数字とともに表れてきます。
したがって、社長は、その点を理解した上で、意図して貸借対照表(BS)を磨き上げるという視点を持たなければならないのです。
損益計算書(PL)に関して言えば、足し算と引き算だけなので、多くの社長にとって理解に苦しむようなものではないかもしれません。特に、事業が一つだけという場合や、在庫・固定資産などがないビジネスであれば、大変シンプルな構造になります。
ですが、貸借対照表(BS)になると、とたんに苦手意識からなのか、多くの経営者が敬遠しだすのです。それは、「貸借対照表(BS)の見方を教えてくれる身近な存在がいない…」にも共通するのかもしれません。
しかし、金融機関の融資担当者やプロの職業会計人などは、損益計算書(PL)よりも貸借対照表(BS)を入念にチェックします。それは、一体なぜなのでしょうか?答えは、損益計算書(PL)はごまかせても、貸借対照表(BS)はウソをつけないからです。
貸借対照表(BS)は、嘘がつけない
たとえば、会社のお金のことがわからない、数字のことが苦手…という社長の会社の決算書を見ると、「仮払金」「仮受金」などがズラリ並んでいるものです。「仮払金」や「仮受金」の額があまりにも多いと、「この会社の社長はきっとお金にルーズなんだろうな…」と憶測されてしまいます。
あるいは、会社の決算書に「役員貸付金」があれば、「この会社の社長は、生活資金に困っているのかな…」「会社の資金を個人資金に流用しているのでは…」と思われるのは必然です。これは、ほんの一例にすぎませんが、あなたの会社はどうでしょうか?
自分の会社の貸借対照表(BS)がどうなっていて、それが第三者にどのようにみられているのかを考えたことはありますか。
大切なことは、自分の会社の貸借対照表(BS)の現状を正しく認識した上で、将来に向かってどんな貸借対照表(BS)を目指すべきなのかを数字で具体的に考えることなのです。その上で、貸借対照表(BS)を使いこなすことこそが、売上も借金も増やすことなく資金を増やすための第一歩なのです。
ダイヤモンド財務の社長は、「貸借対照表(BS)」の重要性を理解しています。だからこそ、日々磨き上げることで、売上も借金も増やすことなく、資金が増えていくのです。
ガラス財務の社長は、「貸借対照表(BS)」がわからないまま放置します。自社の経営課題を数字で具体的に理解することも、説明することもできないまま時間だけが過ぎていきます。
社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。もっといえば、会社の未来を創ることです。
あなたは、社長として、会社の未来をつくれていますか?
ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛
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