中興の祖となる次世代経営者の考え方

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第22話:中興の祖となる次世代経営者の考え方

「舘野先生、実はね、私は1年前からガンを患って闘病中なんですよ。それで、長年先送りした後継者問題も、色々悩んだ結果、息子に譲ることにしたんです。なぜかというと、自分の息子が会社を潰したなら、自分の育て方が悪かったんだって諦めがつきますからね(笑)息子も今は、一生懸命頑張ってくれているので、決断して良かったってホッとしています。」

長らく迷いに迷っていた事業承継問題に、一定の答えを見出したある60代のオーナー経営者の言葉です。

私は、公私問わず様々な年齢層の経営者とご縁を頂く機会が多いのですが、これから会社をバトンタッチしようとされている60~70代の経営者の方々から寄せられる多くのお悩みは、「誰にバトンタッチしようか?」「いつバトンタッチしようか?」「株式の問題はどうしようか?」「不動産や相続のことも考えないと・・・」という、いわば一筋縄では解決できないものです。

オーナー経営者の場合は、会社の事業承継といっても、最終的には、個人の相続の問題も踏まえた上で検討していかなければなりません。会社の株式は、親族からしてみれば相続財産になり、また、中小企業の場合、不動産は金融機関から資金調達する際の担保に入ったりしていることが多いため、これらの複雑に絡み合った個人と法人の課題を解きほぐしていかなければならないからです。 多くの後継社長が見落とす事業承継時の盲点

そして、さらに、家族ならではの心情的な問題や、各々の経済的な事情・家庭環境によって解決策が異なってくるのも、相続・事業承継問題の特徴でもあります。

事業承継を円滑に進めるには時間とお金がかかりますし、これらの問題について一定の決断を下すにあたっては、先代社長にとっても覚悟が必要になってきます。そんなこともあって、なかなか答えを見出せず、「課題の先送りは良くない」とは思いつつも、先送りになってしまっている・・・そんな経営者の方々も数多くいらっしゃるのが現実です。

特に、業績悪化が著しい場合や成熟産業といわれる業種の会社は、「もう少し会社の業績が良くなってきたら考えよう」とか「承継するのではなく、会社をたたむかM&Aなどの道を選ぶべきなのでは」といった考えもあることから、平均引退年齢間近の経営者の方々は、日夜、頭を悩ませています。

その一方で、後継者という立場の後継社長の皆さんも、最初からたくさんの資産や負債、多くの社員や家族、取引先・利害関係者を背負っての船出になります。会社規模問わず、会社経営の舵取りという重責を最初から担うため、後継社長は、相当な精神力が必要になってきます。 後継社長こそ財務中心の会社づくりが必要な理由

後継社長というと、周囲からは恵まれた地位が最初から約束されている羨ましい立場のように見えますが、その水面下では、血のにじむような努力と覚悟が必要とされる大変な職業でもあります。社長業は、「自分にしかできないやりがいのある仕事」という反面、中には、そのプレッシャーに耐えられず、精神的な病を患ってしまったり、自ら命を絶ってしまったりするケースさえあるのです。逆にいうと、「自らの意志で継いだ」と後継社長自身が思えない場合には、安易に承継すべきではないのです。

そして、「自らの意志で継いだ」と覚悟を持って経営の舵取りを行う経営者こそ、「中興の祖」となる人物になるものです。

創業社長は、ゼロをイチにするという苦労を重ねながら徐々に経営者として成長していくことができます。しかし、昨今の後継社長の場合は、先代経営者が築いてきたビジネスモデルが通用しない、つまり経営の再建が必要なタイミングでのバトンタッチを余儀なくされるケースが多く、そうなると、マイナスをゼロにして、ゼロをイチにするという二段階の苦労が後継社長には求められてくるのです。

そのような事情もあって、後継社長は、創業社長に比べてより早く成長していかないと経済環境の変化に耐えうる強い会社づくりを進めていくことが困難になってしまうのです。つまり、先代社長から引き継いだ会社を少しでも成長発展させて、またその次の世代に引き継ぐためには、後継社長の「絶対に会社を潰さない」という覚悟が必要になってくるのです。

「絶対に会社を潰さない」という覚悟さえあれば、自らの言葉で、自社の経営理念や行動指針、ビジョン・ミッション・クレドなどを通じて想いを伝えることができます。そして、その自らの想いを具現化した事業の結果が、数字として認識できるようになってきます。数字情報に基づいた経営管理資料、つまり、社長専用の月次決算報告書を用いて経営の舵取りをすることによってはじめて、財務中心の会社づくりをスタートさせることができるのです。

「事業承継」という問題で語られる多くの問題は、「株式の承継」・「不動産の承継」・「相続問題」にフォーカスしたものが大半です。ですが、最も重要なことは、日本経済・地域経済の次世代を担う次世代経営者が、如何に潰れない強い会社づくりをしていくか、永続的成功繁栄のためのロードマップをどう描いていくかにあるのです。

あなたの会社には、永続的成功繁栄を叶えるロードマップはありますか?
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ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛

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社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家

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舘野 愛

この記事の監修・執筆者

舘野 愛(Tateno Ai)

ユメリアコンサルティング株式会社 代表取締役

同族会社専門 社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家
100年続くキャッシュリッチ経営「ダイヤモンド財務®」開発者

法政大学経営学部卒業後、中央青山PwCコンサルティング株式会社、税理士法人みらいコンサルティングを経て現職。財務顧問部の責任者として数多くの同族会社の支援(経営財務・事業承継・企業再生など)に従事。ある同族会社の倒産を目の当たりにした経験から、「財務は会社と社長一族の命運を左右する」と痛感し、日本初の同族会社専門コンサルティング会社を設立。

20年以上にわたり1,300人以上の同族社長を指導。売上や借金を増やさずに1年で手元資金を2倍にした事例や、実質無借金経営の実現、相続税の9割圧縮など、あらゆる角度からお金の悩みを解決する「ダイヤモンド財務®」プログラムを開発・指導している。2017年・2020年には「日本の専門コンサルタント年鑑」で厳選実力者として紹介される。

■ 保有資格

  • 税理士(東京税理士会・登録番号109556号)
  • AFP(認定番号51535999)
  • プロコーチ(GCS認定コーチ・認定番号1406SJ0951)

■ 著書・執筆実績

  • 『社長と会社にお金が残る仕組みの作り方 ダイヤモンド財務戦略』(エベレスト出版)
  • 『同族会社のためのダイヤモンド財務3つのポイント』(日本コンサルティング推進機構)
  • 『企業再編・組織再編入門』(日本実業出版社・共著)

■ メディア掲載・出演実績

  • 日本経済新聞:書籍「ダイヤモンド財務戦略」掲載(2025年12月1日・2026年6月4日)
  • 日本歯科新聞(アポロニア21):特集インタビュー掲載(2025年9月)
  • 近代中小企業:3ヶ月連続連載「社長がお金の落とし穴にハマる理由」ほか(2019年)
  • その他:FM-FUJI、海外投資新聞、Webメディア「社長の履歴書」など多数

■ 講演実績

  • 主催セミナー:ダイヤモンド財務の実践法セミナー(70回以上開催)・「新春三大経営戦略」特別セミナー(2026年1月)
  • 商工会議所:岡山、千葉、宇都宮、新潟、富山黒部、群馬渋川、埼玉浦和など全国多数
  • その他:中小企業家同友会(町田、荒川)、株式会社識学他民間企業など多数