【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 事業承継・相続対策

当コラムは、「事業は順調なはずなのに、なぜかお金が残らない」「節税して税金から『会社』と『財産』を守りたい」「銀行対応で失敗したくない。借金を減らしたい」「無策なままの事業承継・相続対策。将来が不安」とお考えの同族会社のオーナー社長・二代目社長向けのコラムです。
「お金を残す財務」「節税対策・税金対策」「銀行対策・銀行融資」「事業承継・相続対策」に関する気づきやヒント、エールをお伝えします。(毎週水曜日更新)

事業承継で失敗しないために必要なこと

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第116話:事業承継で失敗しないために必要なこと

「舘野さん、先日、ある金融機関から『事業承継対策の提案をさせてください』って言われたので、話を聞いてみたんです。でも、最終的には銀行からお金を借りるとか、金融商品を買うとかって話だったし、内容的にも突拍子もない感じだったので、結局、お断りをしましたが・・・。」社長に就任して数年が経過し、一見順風満帆なものの、実は株式の承継や相続対策が後手に回ってしまっていて頭がイタイという後継社長さんの一言です。

当社は同族会社専門の財務コンサルティング機関ですので、「事業承継」に関するご相談をお受けする機会が多々あります。

昨今では、金融機関のみならず、様々な業者が事業承継に関する提案、ないしは課題解決・・・といった切り口で、これから世代交代を迎えようとしている同族会社の社長さんや、後継社長の方々に対して接触を図っていますから、もしかしたら、既に、「様々な金融機関や保険会社などから『事業承継』を切り口とした提案を受けた」あるいは「提案を受けた商品を購入した」「相続税対策のために提案された節税スキームを実行している」という方も多いのではないでしょか。

ひとくちに事業承継対策といっても様々な側面がありますし、会社個々の事情によって、優先順位や緊急度合いはそれぞれ変わってきます。しかし、事情はどうあれ、絶対に外してはならないポイントというものが、それぞれで存在するものです。

そんな中でも、特に、「事業の承継」「経営権の承継」「財産の承継」の3つの課題に関しては、どんな会社であっても絶対に避けては通れないものです。しかし、実際のところは。多くの社長が「事業の承継」に関しては、いの一番で取り組むものの、「経営権の承継」である株式の承継や、「財産の承継」である事業用不動産や相続対策などは、気が付いたら全く手つかず・・・というケースがほとんどなのです。

そんなこともあって、世間一般で語られている事業承継対策の多くは、「株式の承継の問題」だったり、「相続税対策」という視点での切り口のものがクローズアップされがちです。そして、これらの課題で最も悩ましい点は、動く金額がケタ外れに大きくなりがち・・・会社によっては、数千万円~億単位になってしまうという点にあります。

一言でいえば、まさに「寝ている虎を起こす」という状態なのです。

しかも、「寝ている虎を起こす」という点に関しては、動くお金の金額の問題だけではありません。多くの場合は、親族内での「財産の承継の問題」とも複雑に絡み合っているため、余計に話がややこしくなってくるのです。

ここでまず、絶対に知っておかなければいけないことは、「株式は、オーナー家にとっての財産である」という一方で、「会社は、あくまでも株主のものである」という大原則です。

自社の株式を100%保有していれば、まさに「社長である経営者」イコール「会社の所有者」という形になります。よって、社長自らの責任と意思で、会社経営に関する意思決定を自由に執り行うことができます。まさに、これこそが同族オーナー社長の最大の強みであり、迅速な意思決定と経営の自由度を高める大事なポイントでもあります。だからこそ、円滑な事業承継を望むのであれば、株式は後継者である後継社長に集約すべきなのです。

同族会社の場合は、会社である法人と社長一族である個人が複雑に絡み合っているため、会社と社長を切り離して考えつつも、最終的にはトータルで考えなければならないという難しさがあります。株式の承継は、あくまでも事業承継を円滑に進めるための要諦の一つにすぎませんが、多くの同族会社で「盲点」となっている部分であり、見落としたまま事業承継を終えたつもり・・・になっている会社が実際のところは多いものです。

会社と社長にお金を残し、円滑な事業承継を行うためには、絶対的な手順と見落としてはならないチェックポイントが存在します。そして、同族会社こそ、「会社」と「個人」を切り離して考えながら、最終的にはトータルで考えた財務戦略が不可欠なのです。最も重要なことは、小手先の対策に惑わされるのではなく、自らが意図して「仕組み」をつくることにあるのです。

事業承継対策イコール相続税対策と勘違いしていませんか?
事業承継を通じて、会社と社長にお金を残す仕組みを自らが意図して築いていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛

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