【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 節税対策・税金対策 

当コラムは、「事業は順調なはずなのに、なぜかお金が残らない」「節税して税金から『会社』と『財産』を守りたい」「銀行対応で失敗したくない。借金を減らしたい」「無策なままの事業承継・相続対策。将来が不安」とお考えの同族会社のオーナー社長・二代目社長向けのコラムです。
「お金を残す財務」「節税対策・税金対策」「銀行対策・銀行融資」「事業承継・相続対策」に関する気づきやヒント、エールをお伝えします。(毎週水曜日更新)

お金を残す社長の節税対策

第79話_フルサイズ_JPEG横500.ppt

第79話:お金を残す社長の節税対策

「舘野さん、私は税金を払うぐらいだったら、何としてでも節税対策をしなければって、ずっと思っていたんです。でも、節税対策をした後は、いつも資金繰りが苦しくなってしまって。。。今振り返ってみると、節税対策というセールストークに踊らされていたのかもしれません。」先代社長から経営を承継して5年経過した、とある関西地方の二代目社長さんの一言です。

経営者なら誰しも、税金を払う度に、「出来れば税金は払いたくないな。」「何とか税金を少なくする方法はないのかな。」「また今年もこんなに払うのか。嫌だな。」という想いが脳裏をかすめるはずです。それもそのはず、1年間、必死に稼いだ儲けを1円でも多く手元に残しておきたい・・・このように考えるのは、経営者として、至極当然なことです。

そんな社長にとってみれば、「節税対策」というコトバは、なんとも魅惑的に感じるものです。それに、昨今では、いたるところで節税対策を切り口とした情報発信が行われていますから、社長でなくても、それこそサラリーマンでも、誰でも、無意識のうちに「節税対策は、しなければならない」という風に脳裏に刷り込まれてしまっているようにも感じます。

節税対策は、手元にお金を残すイチ「手段」としては大変有効です。
しかし、問題なのは、その節税対策のやり方です。

一口に節税対策といっても様々な種類がありますし、税目(例えば、法人税や所得税・相続税など)によっても、節税対策のアプローチはそれぞれ異なってきます。冒頭の「節税対策のせいで、資金繰りが苦しくなった」という話は、法人税の節税対策で失敗する典型的なケースであって、決して珍しい話ではありません。

問題なのは、「税金を払うのが嫌だから」という理由だけで、節税対策そのものが「目的」になってしまうことにあります。このような場合は、節税対策という大義名分で、自社の収益に貢献しないようなものや、不要不急のものを購入したり、無駄に資金を浪費したり・・・。

「税金を払うぐらいなら、○○にお金を使おう!」という思考回路になってしまっているため、完全に節税対策の「目的」と「手段」が逆になってしまっているのです。そして、多くの場合、資金繰りがおかしくなってきて、初めてその事実に気が付くのです。

もし、もともと手元資金が少なく、また、内部留保も無いような会社が、節税対策を「目的」にお金を使うような節税対策を繰り返していけば、どうなってしまうでしょうか・・・?

不足した資金を補うために借入金が増え、資金繰りがいつまで経っても苦しいといった状況からいつまで経っても抜け出せなくなってしまいます。

このように、自社の資金繰りがいつまで経っても安定しない根本原因が、過去において社長自身が講じた節税対策が原因だった・・・ということは、本当によくある話なのです。

その一方で、長く成功し続けている社長は、むやみやたらに節税対策の話に飛びついたりしません。むしろ、多くの場合は、節税対策はしないのが正解・・・ぐらいに考えているものです。

それは、なぜでしょうか?

答えは簡単です。数字で、「お金の流れ」と「税金の流れ」を、明確に理解できているからです。つまり、お金を使って節税対策をすれば、税金の圧縮効果以上に手元の資金が目減りしてしまうということを知っているからです。

つまり、会社にとって最も重要なことは、手元にお金を残すことですから、税金の圧縮効果以上に手元資金が目減りしてしまえば、結果として自社の財務を棄損してしまう経営判断になってしまう・・・ということを、長く成功し続けている社長ほど正しく理解しているものなのです。

多くの節税対策は、「税金の圧縮効果」のみに焦点が当てられています。

その一方で、代償となる資金の流出については、意外と語られていないものです。特に、節税対策を切り口として商品を販売している場合などは、この税金の圧縮効果以上に資金が出ていくという会社の財務にとって最も重要な話は、社長自身が、自ら気が付かない限り誰も教えてくれません。

しかし、そのカラクリは、財務中心の会社づくりの目線から数字に置き換えて考えれば、一瞬にしてわかる簡単な話なのです。大切なことは、お金を使って行う節税対策が、自社の財務にどのような影響を与えるのかを社長自身が正しく認識しておくことにあるのです。その上で、社長が知っておかなければならないのは、「お金を使わない」で「税金を圧縮する」効果が見込まれる節税対策です。

財務中心の会社づくりができている会社の社長は、財務戦略の視点から、いつ、どのタイミングで、どのような節税対策を打つのが最も良いのかを把握しています。

その結果、節税対策をどんなに講じても自社の財務を棄損するどころか、税金による資金流出を押さえ、手元資金を温存していくのです。

あなたの会社は、節税対策の目的と手段を取り違えていませんか?
あなたは、財務戦略の視点から節税対策を考えていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛

————————————————————————————
【同族会社のオーナー社長・二代目社長専門の財務コンサルティング機関】
社長と会社にお金を残す!増やす! 儲かる資金繰り・節税対策・資金調達
 100年企業を目指す「ダイヤモンド財務®」のユメリアコンサルティング
————————————————————————————