【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 銀行対策・銀行融資

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永続的にお金を創り出す社長の財務中心思考

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第112話:永続的にお金を創り出す社長の財務中心思考

「舘野先生、今期は思ったより業績が良くなくって、年末にかけて資金的な不安が出てきました。父は、しきりに『とにかく銀行からお金を借りて、仕入を増やして、売上を増やさないといけない』っていうんですけど・・・。」数年後の事業承継を控えている、とある関西地方の三代目社長さんの一言です。

多くの社長は、「売上が増えれば、潰れない会社になる」と考えます。特に、資金不足の状況に陥った時ほど、無意識のうちに「売上さえ増えれば、今の苦境を乗り越えられる・・・」「売上さえ増えれば、すべてが解決する・・・」という思考に陥りがちです。

もちろん売上を創ることは企業活動を継続していく上でたいへん重要なことですし、顧客がいなければそもそも会社を存続することさえ不可能な話です。

しかし、「売上を増やす」ための手立てをやみくもに借入金に頼ってしまっては、それは非常に危険な状態にあるといわざるを得ません。なぜなら、「売上を増やす」ということと、「潰れない会社になる」ということは、全く別次元の話だからです。

極端な話、会社は赤字でも潰れません。
しかし、資金が底をついてしまったら、会社は一夜にして潰れてしまいます。

だからこそ、社長はどんなことがあっても資金が枯渇することのないよう、「お金を残す能力」を身につけるとともに、その能力を常に磨き続ける努力が必要なのです。

そもそも「お金を残す能力」を身につけている社長は、資金不足に陥らないような「仕組み」をつくることを考え、5年後10年後の未来を見据えた強い財務体質づくりを重視するため、資金不足になってから慌てて対策を講じるということはありません。

それに、もし、万が一資金不足の事態に陥る可能性が出てきたとしても、あらかじめ、
「なぜ、資金不足に陥る可能性があるのか?」
「資金不足に陥る根本原因はどこにあるのか?」
「どうしたら、資金不足の状態を免れることができるのか?」
「資金不足危機が訪れるまでの期間はどれぐらいなのか?」
など、自社が置かれている状況について具体的かつ詳細に数字で把握します。

財務中心の会社づくりができていれば、早い段階で自社の状況を具体的かつ詳細に把握することができますから、安易に借入に依存することなく、資金不足の事態に陥る前に最も有効な手立てを検討することができます。それに、その手立てを講じるための時間的余裕も確保することができます。

しかし、その一方で、自社がなぜ資金不足に陥ってしまっているのかの根本原因を突き詰めることなく、「たまたま売上が減ってしまったから」「時期的に売上が伸び悩む時期だから」という風に、原因を内部的要因ではなく、あくまでも外部的要因であると結論付けることで、安易に資金不足の穴を銀行融資に頼ってしまう・・・という社長もいます。

多くの社長が、資金不足の穴を埋める最も手っ取り早い方法として「銀行からお金を借りてくること」を考えます。必要な時に必要なだけ、いつでも資金を供給できる体制を整えておくことは、社長にとって重要な仕事ですから、銀行からお金を借りてくること自体は決して悪いことではありません。

しかし、ここで忘れてはならないことは、あくまでも借入金は、「自己資金を貯めるまでの時間を買うもの」であって、「足りなくなったお金を補うもの」ではないということです。

最近は、金融機関自体が融資できる先が探しているという懐事情もあって、特に貸しやすい短期の運転資金などは、驚くほどアッサリ融資の審査が通ってしまうこともあります。しかし、これはある意味一種の麻薬のようなものであるということを社長自身が理解しておくべきなのです。

なんとか無事資金調達ができて「これであと○ヶ月はなんとかなる・・・」とホッと胸をなでおろす前に、社長がやるべきことは、自社の資金不足の根本原因と正面から向き合い、将来に向かっての善後策を本気で考えることです。

そうしない限り、同じ事態は幾度となく繰り返し起きます。そして、そのたびに金融機関の融資姿勢に左右されることになってしまうのです。

自社の資金を永続的に創り出し、資金不足の状況に陥らないようにするためには、
「真に、粗利が稼げる収益構造になっているのか?」
「売上高<売上原価の収益構造に陥っている商品・サービスはないか?」
「自社の固定費は、本当に適正なレベルなのか?」
「借入金を返済するために、毎月いくらの利益を稼ぐ必要があるのか?」
「これから、どうやって借入金の返済原資をねん出していくのか?」
などを、社長自らが考え、具体策の実行の舵取りをしておくべきなのです。

あなたは、社長として自社の資金を永続的に創出するための「仕組みづくり」ができていますか?
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ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛

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社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家

『ダイヤモンド財務®』のユメリアコンサルティング株式会社

【フェイスブックページ】https://www.facebook.com/yumerea

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舘野 愛

この記事の監修・執筆者

舘野 愛(Tateno Ai)

ユメリアコンサルティング株式会社 代表取締役

同族会社専門 ダイヤモンド財務®コンサルタント

法政大学経営学部卒業後、中央青山PwCコンサルティング株式会社、税理士法人みらいコンサルティングを経て現職。財務顧問部の責任者として数多くの同族会社の支援(経営財務・事業承継・企業再生など)に従事。ある同族会社の倒産を目の当たりにした経験から、「財務は会社と社長一族の命運を左右する」と痛感し、日本初の同族会社専門コンサルティング会社を設立。

20年以上にわたり1,300人以上の同族社長を指導。売上や借金を増やさずに1年で手元資金を2倍にした事例や、実質無借金経営の実現、相続税の9割圧縮など、あらゆる角度からお金の悩みを解決する「ダイヤモンド財務®」プログラムを開発・指導している。2017年・2020年には「日本の専門コンサルタント年鑑」で厳選実力者として紹介される。

■ 保有資格

  • 税理士(東京税理士会・登録番号109556号)
  • AFP(認定番号51535999)
  • プロコーチ(GCS認定コーチ・認定番号1406SJ0951)

■ 著書・執筆実績

  • 『社長と会社にお金が残る仕組みの作り方 ダイヤモンド財務戦略』(エベレスト出版)
  • 『同族会社のためのダイヤモンド財務3つのポイント』(日本コンサルティング推進機構)
  • 『企業再編・組織再編入門』(日本実業出版社・共著)

■ メディア掲載・出演実績

  • 日本経済新聞:書籍「ダイヤモンド財務戦略」掲載(2025年12月)
  • 日本歯科新聞(アポロニア21):特集インタビュー掲載(2025年9月)
  • 近代中小企業:3ヶ月連続連載「社長がお金の落とし穴にハマる理由」ほか(2019年)
  • その他:東京商工会議所(東商社長ネット)、海外投資新聞、FM-FUJIなど多数

■ 講演実績

  • 主催セミナー:「新春三大経営戦略」特別セミナー(2026年1月)
  • 商工会議所:岡山、千葉、宇都宮、新潟、富山黒部、群馬渋川、埼玉浦和など全国多数
  • その他:中小企業家同友会(町田、荒川)、民間企業など多数