【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 資金繰り

あなたも「事業は順調なのに、お金が残らない…」「銀行借入が思うように減っていかない…」「経営判断に基軸がないから、迷ってしまう…」と悩んでいませんか?

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資金繰りに悩む社長に共通する勘違い

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第403話:資金繰りに悩む社長に共通する勘違い

「舘野先生、今まで業績が伸びても、なぜかお金が残らないままでした。でも今は、どうしていつもお金が残らないのか、やっとわかりました。ようやくお金の悩みから解放されそうです。」とある中国地方の2代目社長さんからのご相談です。

当社は、同族会社専門の財務コンサルティング機関(社長と会社にお金が残る仕組みづくり)なので、全国各地より、同族会社の社長さんから会社経営にまつわるお金の悩みのご相談が寄せられます。

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売上が増えても、資金繰りが改善しない理由

多くの社長は「事業は順調なのに、お金が足りない」「月末の支払いが心配で眠れない」と悩んでいます。これは、お金の管理の本質を理解せずに、表面的な対策だけをしているからです。

今は、インターネットや本で様々な経営のコツが紹介されています。もちろんこれらは、正しく活用することで、会社経営においてプラスになることもあります。

しかし、間違った活用をしてしまうと、一時的には効果があっても、根本的な問題解決にはつながりません。むしろ、状況を悪化させてしまうケースも、これまでにたくさん見てきました。

どうして、このようなことが起きてしまうのでしょうか。

本来、会社のお金の管理、つまり財務の実務は、地味で泥臭いことの連続です。時には、厳しい経営判断を迫られることもあります。数字に基づき、正しい経営判断をするということは、本来、大変厳しく、難しいものなのです。

人間は、感情の生き物です。でも、数字は会社の経営状況を、偽りなく率直に物語ります。だからこそ、この財務の実務を続ける力のある社長さんほど、素晴らしい結果を手にしているのです。

一方で、目先の対処療法的なアプローチは、派手で魅力的なものが多いです。あたかも、「パッとつけてさっと治る」魔法のように感じてしまいます。そのため、ついつい安易な方向に進みたくなってしまうのです。

その結果、一時的には効果があっても、何度も何度も同じ問題に悩まされたり、ひどい場合には、もっと悪い状況に陥ってしまったりするのです。

大切なことは、目先の課題解決や、対処療法的な方法に惑わされず、根本的な課題解決につながる、正しい財務の実務をコツコツ続けること。それが、長い目で見て会社を強くする近道なのです。

同族社長こそ、最優先で解決すべき経営課題

また、多くの社長がお金の問題を解決できずにいるのには、経営課題を解決する優先順位を間違えていることにあります。

会社経営においては、「ヒト・モノ・カネ」の3つが常に経営課題として存在します。そして、多くの社長はこの経営課題を解決する時、「売上を増やせば全て解決する」「人を育てれば会社は潰れない」と考え、「ヒト」「モノ」の問題解決に取り組みます。

しかし、それは間違いです。

経営の課題の中で、最も優先して解決すべき問題は「カネ」の問題です。お金の問題を解決しないまま、売上を増やしたり、人材育成をしたりしても、経営は苦しくなる一方です。

なぜなら、人を雇うにしても、新しい事業を始めるにしても、設備投資をするにしても、全てにお金が必要だからです。

逆に言えば、「カネ」の問題さえ解決してしまえば、「ヒト・モノ」の課題も次々と解決できるようになります。

その結果、経営は益々豊かになっていきます。財務中心の会社づくりをすれば、どんな会社でも、儲かって潰れない会社に進化していくのです。

財務を理解すれば、会社にお金は残る

また、資金繰りの問題を抱えている社長によくあるのが、「相談する相手を間違えている」ということです。

多くの社長は、会社のお金のことは税理士に聞けば大丈夫と考えています。資金繰りは、経理の人が全部わかっていると思っています。しかし、これは間違いです。

税理士は、あくまでも税金計算の専門家です。過去のお金の流れを見て会計処理や税金計算をするのが仕事です。99%の税理士は、財務に関しては専門外なのです。

オリンピックでは、さまざまな競技が開催されていますが、マラソンで金メダルを取った選手が、体操で金メダルは取れません。同じ球技であっても、一流のサッカー選手が、ゴルフで優勝はできません。

なぜなら、全くルールが違うからです。

経営の相談も同じです。税金に関しては税理士に聞くべきですが、お金の管理については、その分野の専門家を自ら探し出し、正しい相談相手を見つけることが大切なのです。

大切なのは、社長さん自身がこの事実を知り、行動を起こすことです。お金の管理を理解し、実践することで、会社の未来は大きく変わります。

ダイヤモンド財務の社長は、地味な実務をコツコツと継続します。信頼できる相手に相談しながら、自分の頭で考えて、行動を起こします。少しずつですが、着実に成果につながり、お金が残る仕組みを作ります。

ガラス財務の社長は、派手なテクニックや方法論に飛びつきます。色々なことを試すものの、継続できず、いつまで経っても問題が解決しません。やればやるほど、どんどんお金が減っていきます。

社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。

あなたは今、社長としてどんな未来をつくりたいですか?

 

ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛

 

 

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