【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 お金を残す経営財務
あなたも「事業は順調なのに、お金が残らない…」「銀行借入が思うように減っていかない…」「経営判断に基軸がないから、迷ってしまう…」と悩んでいませんか?
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黒字経営でも会社が潰れる理由
第257話:黒字経営でも会社が潰れる理由
「舘野先生、うちの会社は毎年、黒字でちゃんと利益も出ています。でも、それなのに、なぜかいつもお金が残らないんです。銀行からの借金も思うように減っていかないし、もうこれ以上、どうしたらいいのかわからなくて…。」神妙な面持ちでご来社されたとある関西地方の社長さんの一言です。
お話を伺えば、当社にたどり着くまでに様々な専門家のアドバイスを受けて取り組んできたものの、どれも上手くいかずに途方に暮れていたのだとか。「今度こそ、なんとかしたい!」との強い想いで、当社の門戸を叩いてくださったのだそうです。
当社は、同族会社と社長の財産管理(お金が残る仕組みづくり)実務の専門機関なので、実に、様々な会社経営にまつわるお金の相談ごとが寄せられます。その中で、多くの社長が「当たり前」と信じている常識が、実は、会社を苦境に追い込む「落とし穴」だった…ということを痛感することがあります。
「売上が増えれば、潰れない会社になる」は間違い
例えば、多くの社長は、「売上を増やせば、潰れない会社になる…」という風に考えます。その結果、「売上至上主義」で経営の舵取りをし、時には、無理な売上拡大や間違った節税対策、場当たり的な資金調達を繰り返していくことによって、社長自身が知らず知らずのうちに自社の財務状態を棄損するような経営判断を下してしまうことがあるのです。
そもそも「黒字経営なのに、お金が残らない」という症状は、様々な要素が複雑に絡み合って現れてくるものなのですが、要素を一つ一つ丁寧に解きほぐしていくと、ほとんどの場合において社長自身が「必要利益」という概念が理解できていないことがわかります。
必要利益を簡単に説明すると、税金や借入金の返済をしても、内部留保がちゃんと増えて、お金もしっかり残っていくような利益のことをいいます。
よって、この必要利益がしっかりと稼げていない場合は、たとえ損益計算書(PL)上において利益が出ていたとしても、税金の支払や借入金の返済で資金が苦しくなっていってしまうのです。それに、万が一、必要利益以上の借入金の返済を毎月行っていたとしたら、当然、資金繰りは苦しくなっていくのです。
当たり前のことではありますが、税金は、稼いだ利益から払います。そして、借入金は、儲けた利益から税金を支払い、その上で残ったお金から返済をします。このことをお伝えすると、多くの社長は「当たり前だ!」「わかっている!」という風におっしゃるいますが、アタマでわかっているのと、実際に実行できるのとは、また別次元の話なのです。
本当の意味で、強く永く続く会社を目指せ
しっかりとお金を残して将来の成長発展につなげたいと願うのであれば、社長は、会社経営にまつわるお金の原理原則を知った上で、実際に財務の視点からの経営判断に活かさなければならないのです。
「ウチの会社は、どれぐらいの売上がないと赤字に転落するのか?」
「どこまでの売上減少なら、ウチの会社は潰れないのか?」
「手元に残ったお金は、どのように使うと最も効果的なのか?」
会社を成長させる社長は、実現したい未来から逆算して、今手元にあるお金を最も効果的に使っていきます。その上で、自社にもしものことがあった場合に、どう経営の舵取りをしていくのかのリスクヘッジに関しても余念がないものです。
「社員へのボーナスや昇給など、どのように処遇を改善していくのか?」
「機械設備や新規出店等の事業投資は、どのタイミングで行っていくのか?」
「3年後、5年後、10年後、どれぐらいの内部留保があったらいいのか?」
未来から逆算してどれだけの売上を上げ、費用を払い、税金を払い、そして借入金を返済していくのか。これらを担保できる利益はいくらなのか。そして、これはどの事業部・部門・店舗からそれぞれいくらずつ稼ぐ必要があるのか。これらは全て数字情報の裏付けがあってこそ、実現できる世界なのです。そして、そのためには財務中心の会社づくりが必要不可欠なのです。
ダイヤモンド財務の社長は、自分の会社の「必要利益」がいくらなのかを数字で理解した上で、「財務至上主義」の会社経営を行います。社長だけでなく、社長を取り巻く社員や家族も豊かに潤っていきます。
ガラス財務の社長は、「売上至上主義」の会社経営を行います。その結果、言葉は悪いですが「貧乏暇なし」になっていきます。その場合、社長だけでなく社員までもが、いつまで経っても苦しいままです。
社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。もっといえば、会社の未来を創ることです。
あなたは、社長として、会社の未来をつくれていますか?
ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛
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日本で唯一の「同族会社専門」財務コンサルティング機関
社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家
『ダイヤモンド財務®』のユメリアコンサルティング株式会社
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