事業承継を見据えた同族社長の資産形成戦略

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第427話:事業承継を見据えた同族社長の資産形成戦略

「舘野先生、おかげさまで事業承継の準備が整いました。会社の財務も安定し、息子も経営に慣れてきたので、安心して引退できそうです。早めに個人の資産形成にも取り組んでいて本当に良かったです。ありがとうございました。」とある九州地方の2代目社長さんからの嬉しいご報告です。

当社は、同族会社専門の財務コンサルティング機関(社長と会社にお金が残る仕組みづくり)なので、全国各地より、同族会社の社長さんから会社経営にまつわるお金の悩みのご相談が寄せられます。

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社長個人のお金が足りなくなる理由

事業承継を考える社長の多くが直面する問題が、「会社の経営を引き継ぐ準備は整ったが、個人の老後資金が不足している…。」というものです。

同族社長は、会社の成長のために個人の時間とお金を投資し続けます。とにかく、会社のことを考えているため、個人の資産形成は後回しにしてしまいます。

また、「会社のお金=社長のお金」のような感覚で、経費としてたくさんのお金を使っている社長も多いものです。

その結果、引退を考える年齢になって初めて、個人の資産形成が十分でないことに気づき、焦りを感じてしまいます。

当然のことながら、会社の資産と個人の資産は全く別物です。会社の資産がいくら豊富でも、それが直接、社長の老後資金になるわけではありません。

2代目社長こそ「争族」対策が不可欠な理由

一般的に「老後資金は2,000万円が必要」と言われますが、これは、一般のサラリーマン家庭を想定した問題です。

実際問題として、長年の生活水準を引退と同時に下げるというのは、なかなか難しいものです。今の生活水準を維持するためには、2,000万円では到底足りない…という社長も多いでしょう。

事業承継のタイミングで「もっと早くから個人の資産形成を始めておけばよかった」と後悔する社長が多いのは、このような理由があるからです。

後継社長に迷惑をかけないためには資産形成が必要

事業承継において、先代社長の個人資産が不足していると、後継社長に大きな負担をかけることになります。

まず、遺留分の問題があります。自社株や事業用資産を後継社長に集約させる際、他の相続人には遺留分を侵害しないよう財産を残す必要があります。

もし個人の金融資産が不足していると、後継社長が遺留分を現金で支払わなければならず、事業承継後の会社経営に支障をきたす可能性があります。

また、先代社長の老後資金が不足していると、引退後も会社に依存せざるを得なくなります。会長職として役員報酬を受け取り続けたり、会社の経営に口を出し続けたりすることで、後継社長の経営判断を制約してしまいます。

さらに、相続税対策が不十分だと、相続時に多額の税負担が発生し、後継社長や家族に経済的な負担をかけることになります。

同族社長が相続対策で大切にすべきこと

このような問題を避けるためには、事業承継を見据えた早期の資産形成が必要不可欠です。十分な個人資産があれば、後継社長は安心して経営に専念でき、先代社長も心配なく引退生活を送ることができるのです。

会社経営と両立できる社長の資産づくり

多忙な社長が資産形成を成功させるためには、会社経営と両立できる効率的な方法を選択することが重要です。

さらに、事業承継を成功させるためには、社長個人だけでなく、会社と個人の両方で資産形成に取り組むことが不可欠なのです。

ここで重要なことは、正しい順番で取り組むことです。まずは本業による事業収益を最大化して役員報酬を増やし、その上で役員報酬を元手に社長個人の資産形成に取り組む。さらに余裕があれば、本業による事業収益を元手に会社でも資産形成を行う。

この順番を守ることで、会社と社長個人の両方の資産形成が可能になるのです。事業が軌道に乗った段階で個人の資産形成を始めることで、時間の経過とともに、複利効果を最大化できるのです。

資産管理法人を設立したり、不動産投資や投資信託などで資産を増やしたり、中長期の資産形成手法を実践することで、豊かな財産形成をすることが可能になります。

後継社長ほど注意が必要な節税対策の罠

豊かな財産がベースにあれば、社長業を続けることも、引退することも、いつでも自由に決めることができます。将来の選択肢を増やすためにも、社長と会社の両方で資産形成を行うことで、事業承継はよりスムーズに進み、後継社長にとっても負担の少ない承継が実現できるのです。

ダイヤモンド財務の社長は、事業承継を見据えて早期から計画的に個人資産の形成に取り組みます。会社経営と資産形成を明確に分けて考え、着実に資産を築いていきます。

ガラス財務の社長は、会社経営に没頭するあまり個人の資産形成を後回しにします。事業承継の直前になって慌てて対策を始めますが、時間不足のため十分な成果を得られないため、いつまでも会社に依存してしまいます。

社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。

あなたは今、社長としてどんな未来をつくりたいですか?

 

ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛

 

 

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社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家

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舘野 愛

この記事の監修・執筆者

舘野 愛(Tateno Ai)

ユメリアコンサルティング株式会社 代表取締役

同族会社専門 社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家
100年続くキャッシュリッチ経営「ダイヤモンド財務®」開発者

法政大学経営学部卒業後、中央青山PwCコンサルティング株式会社、税理士法人みらいコンサルティングを経て現職。財務顧問部の責任者として数多くの同族会社の支援(経営財務・事業承継・企業再生など)に従事。ある同族会社の倒産を目の当たりにした経験から、「財務は会社と社長一族の命運を左右する」と痛感し、日本初の同族会社専門コンサルティング会社を設立。

20年以上にわたり1,300人以上の同族社長を指導。売上や借金を増やさずに1年で手元資金を2倍にした事例や、実質無借金経営の実現、相続税の9割圧縮など、あらゆる角度からお金の悩みを解決する「ダイヤモンド財務®」プログラムを開発・指導している。2017年・2020年には「日本の専門コンサルタント年鑑」で厳選実力者として紹介される。

■ 保有資格

  • 税理士(東京税理士会・登録番号109556号)
  • AFP(認定番号51535999)
  • プロコーチ(GCS認定コーチ・認定番号1406SJ0951)

■ 著書・執筆実績

  • 『社長と会社にお金が残る仕組みの作り方 ダイヤモンド財務戦略』(エベレスト出版)
  • 『同族会社のためのダイヤモンド財務3つのポイント』(日本コンサルティング推進機構)
  • 『企業再編・組織再編入門』(日本実業出版社・共著)

■ メディア掲載・出演実績

  • 日本経済新聞:書籍「ダイヤモンド財務戦略」掲載(2025年12月1日・2026年6月4日)
  • 日本歯科新聞(アポロニア21):特集インタビュー掲載(2025年9月)
  • 近代中小企業:3ヶ月連続連載「社長がお金の落とし穴にハマる理由」ほか(2019年)
  • その他:FM-FUJI、海外投資新聞、Webメディア「社長の履歴書」など多数

■ 講演実績

  • 主催セミナー:ダイヤモンド財務の実践法セミナー(70回以上開催)・「新春三大経営戦略」特別セミナー(2026年1月)
  • 商工会議所:岡山、千葉、宇都宮、新潟、富山黒部、群馬渋川、埼玉浦和など全国多数
  • その他:中小企業家同友会(町田、荒川)、株式会社識学他民間企業など多数