【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 節税対策
あなたも「事業は順調なのに、お金が残らない…」「銀行借入が思うように減っていかない…」「経営判断に基軸がないから、迷ってしまう…」と悩んでいませんか?
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会社を守る節税と会社を潰す節税の違い
「舘野先生、今期は業績が好調で、思ったよりも税金を払うことになりそうです。もったいないのでどんどん経費使おうと思っていますが、良い節税方法はありますか?」先日セミナーにご参加した、ある関西地方の2代目社長さんからのご相談です。
当社は、同族会社専門の財務コンサルティング機関(社長と会社にお金が残る仕組みづくり)なので、全国各地より、同族会社の社長さんから会社経営にまつわるお金の悩みのご相談が寄せられます。
この記事では、会社を守る節税と会社を潰す節税の違いについて解説します。なぜ節税対策をすればするほど会社が苦しくなるのか、そして本当に会社を守る節税とは何なのか、具体的にお伝えします。
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正しい節税、間違った節税
「節税対策」と聞くと、社長の多くは「いかに税金を減らすか」を考えます。しかし、節税対策には「会社を守る節税」と「会社を潰す節税」があることを理解しなければなりません。
お金を使う節税対策
多くの社長が「節税」と聞いて思い浮かべるのが、お金を使う節税対策です。
- 保険への加入
- 車の購入
- 設備投資
- 接待交際費の増加
など、いわゆる「節税」と聞いて、イメージする方法です。
決算が近づくと、保険の営業マンや設備業者から「節税になりますよ」という提案が次々と舞い込んできます。
お金を使わない節税対策
一方で、お金を使わずにできる「節税」方法があります。
例えば、回収できなくなった売掛金を貸倒損失として計上したり、価値が下がった資産の評価を見直したりする方法です。
これらはお金を使わずにできるため、会社の手元資金に影響を与えません。このような節税方法は、社長自身が正しい財務の知識を身につける必要があります。
多くの社長が陥る節税の落とし穴
ここで注意が必要なのは、お金を使う節税をすると、確かに税金は減りますが、手元のお金も確実に減るという事実です。
わかりやすい例で考えてみましょう。
- 【100万円の利益が出た場合】※税率を30%で計算
100万円(利益)−30万円(税金)=70万円(手元資金)
この場合、税金で30万円払う必要はありますが、手元にお金が70万円は残ります。
では、節税のために100万円すべてを経費として使ってしまった場合はどうでしょうか。
「そんなこと言われなくても、答えはわかるよ。」
と言ったお声が聞こえてきそうですが、あえて申し上げます。利益がないので税金は0円になりますが、一方で会社に残るお金も0円になってしまうのです。
つまり、節税したいという気持ちが先行して、限りある貴重なお金を節税のために使ってしまうのです。
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経営が悪化する原因
「税金を払いたくない」「税金なんかもったいない」というお気持ちは、もちろん理解できます。しかしながら、節税のためにお金を使ってしまった結果、資金繰りが悪化しては本末転倒です。
しかし、節税対策が原因で経営が苦しくなってしまう会社は、意外と多いものです。一見すると、不思議に思われるかもしれません。では、なぜそのようなことが起きてしまうのでしょうか。
社長が知っておくべき節税商品の営業マンの真意
決算が近づくと、保険の営業マンや様々な業者から「節税できます」という提案が舞い込んできます。
普段は慎重な社長でも、「節税」という言葉を聞くと判断が甘くなりがちです。
「税金を払うくらいなら、前から欲しかったクルーザーを買おう」
「この機会に節税対策を兼ねて、高級車に買い替えよう」
「保険商品やオペレーティングリースなどで、税金を圧縮しなければ…」
と、気持ちが大きくなってしまいます。
大切なことなのであえて申し上げますが、営業マンは自社の商品を売ることが仕事です。営業マンは、あなたの会社の長期的な財務状況や資金繰りを理解していませんし、そもそも第一に考えているわけではありません。
一方で、社長の会社経営の目的は、何でしょうか?最小の元手で、最大の利益を稼ぐ。そして、キャッシュリッチで儲かって潰れない会社にすることです。この当たり前の事実を忘れてはいけません。
忘れてはいけない、毎年の維持費や管理費の負担
それから節税のために保険や設備、車などを購入した場合、その後も維持費や管理費がかかり続けることも忘れてはいけません。
例えば、節税のために高級車を購入した場合、2年目以降もその高級車の維持・管理にかかる経費が発生し続けます。具体的には、車検費用・保険料・ガソリン代・駐車場代などは毎年かかり続けます。
保険の場合も同様です。節税目的で加入した保険は、毎年保険料を支払い続けなければなりません。保険に入るときは大体業績がいいので、保険料を払うことについて負担は感じないものです。
ところが、2年目以降、経営が苦しくなったり、経営環境が変化したりした場合、保険料の支払いそのものが難しくなることだってあります。そうすると、その保険料を支払うために、運転資金という名目で銀行からお金を借りることになるのです。
一時的な節税のために購入したものが、長期的には会社の負担になってしまうのです。「節税できた」と喜んだのも束の間、毎月の固定費が増加し、利益を減らす可能性があります。
節税のために借入が増えるという矛盾
最も危険なのは、節税対策に夢中になりすぎて、納税資金を確保していなかった場合です。
様々な節税商品を購入し、お金を使い切った後に、顧問税理士から実際の納税額を聞いて青ざめる社長は少なくありません。
「そんなお金はもう手元に残っていない…どうしよう」という状況に陥ってしまうのです。
その結果、納税資金を工面するために、慌てて銀行から借入をする羽目になります。節税のつもりが、かえって借金を増やすことになってしまうのです。
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会社を守る正しい節税の考え方
では、本当に会社を守る節税とは何でしょうか。それは、会社の財務状況を理解した上で、適切なタイミングで行う節税です。さらに、お金を使わずにできる節税対策をすることです。
節税対策をしても良い会社とダメな会社がある
会社経営で最も重要なことは、キャッシュリッチで儲かって潰れない会社づくりをすることです。そのためには、まず会社にお金を残し、強い財務基盤を作ることが優先です。
資金不足や借入依存の状態で節税に走れば、経営はさらに苦しくなります。まずは利益を出し、税金を払い、会社にお金を残していくことが大切です。
税金を払うことで、目先のお金は減るように感じるかもしれません。しかし、長期的に見れば、適切に納税しながら会社にお金を残す方が、メリットは大きくなります。
優先すべきは節税よりも『銀行評価』
税金を払って会社にお金を残していけば、会社の貯金が増え、借金の割合も減っていきます。その結果、銀行からの評価も高まり、必要な時に好条件で融資を受けられるようになります。
また、手元に資金があれば、チャンスが来た時にすぐに投資できます。新しい事業を始めたり、優秀な人材を採用したり、設備を導入したりと、経営の自由度が大きく向上します。
一方、節税だけを追求した結果、会社にお金が残らなければ、借入に頼らざるを得なくなり、経営の自由度は失われていきます。
節税を考えるべきタイミング
節税を本格的に考えるべきタイミングは、会社に十分な資金が残り、財務基盤が盤石になった後です。
会社の貯金が潤沢にあり、借金も少なく、資金繰りの心配がない状態になって初めて、「節税」という選択肢が出てきます。
このタイミングまでは、節税よりも納税を選び、会社にお金を残すことを優先すべきです。この順番を間違えると、将来的に経営の自由を自ら奪うことになります。
ダイヤモンド財務の社長は、節税を意識しながらも、税金を必要なコストと考えます。まずは財務基盤を強化し、会社にお金が残る体質を作ることを優先します。その結果、資金繰りの不安がなく、経営の自由度が高い会社を作り上げます。
ガラス財務の社長は、目先の節税だけを考えます。節税のためにお金を使い、会社にはお金が残りません。気づいた時には、借入依存・資金不足・赤字体質に陥り、経営の自由を失っています。
社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。
あなたは今、社長としてどんな未来をつくりたいですか?
この記事の執筆者:舘野 愛(同族会社専門 ダイヤモンド財務®コンサルタント)
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社長と会社にお金が残る仕組みづくりの専門家
100年続くキャッシュリッチ経営「ダイヤモンド財務® 」開発者
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