【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 節税対策

あなたも「事業は順調なのに、お金が残らない…」「銀行借入が思うように減っていかない…」「経営判断に基軸がないから、迷ってしまう…」と悩んでいませんか?

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節税対策するほど、会社のお金がなくなる理由

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第335話:節税対策するほど、会社のお金がなくなる理由

「舘野先生、税金を出来るだけ払いたくないって税理士に言ったら、節税商品を勧められました。節税にもなるし、投資にもなるし、とのことですが…。」とある関西地方の2代目社長さんからのご相談です。

当社は、同族会社専門の財務コンサルティング機関(社長と会社にお金が残る仕組みづくり)なので、全国各地より、同族会社の社長さんから会社経営にまつわるお金の悩みのご相談が寄せられます。

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間違った節税対策が経営悪化を招く

季節やタイミングを問わず、「税金」に対する関心は、同族会社の社長にとって本当に高く、セミナーを開催すると、必ずといってもいいぐらいに質問が出てくるトピックです。

特に、昨今の不安定な経営環境を考慮すると、「ムダな税金は、とにかく払いたくない!」という気持ちが、自ずと強くなるものです。

それに、同族会社の社長の場合は、会社で払う法人税や消費税だけではなく、個人で払う所得税や相続税などもあります。そのため、年中あっちこっちで税金ばかり払っている…そんな感覚を持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

したがって、「何か良い節税対策はないかな?」「どうしたら税金を払わずに済むのかな?」と考えるのは、当然の話です。真剣に経営に向き合っている社長ほど、誰もが一度は考えるものです。

しかし、ここで気を付けなければならないのは、その先の考え方です。

といいますのも、財務思考がしっかりと身についている社長と、財務思考を持たない社長とでは、お金の残り方が大きく変わってくるからです。

財務を知らない社長が節税すると失敗する理由

具体的には、上手に節税対策をすることで「手元にお金を残す社長」と、節税対策で失敗をして「お金を失ってしまう社長」を分かつ違いがあるのです。

「財務」に対する正しい理解があって、「儲かって潰れない会社づくり」「利益を出してお金が残る会社づくり」を真に目指している社長であれば、間違った節税対策の罠に陥ることはありません。

しかし、「財務」を知らないまま、なんとなく「今期はたくさん利益がでたから、節税をしないと…」「とにかく何か節税対策をしなければ…」と安易に考えて、小手先の節税対策をすると、どうなることか…。

後々「なぜかいつもお金が残らない…」という状況に陥ってしまうのです。

「節税」をすること自体は、あくまでも合法的なものです。しっかりと会社にお金を残して会社を守るということが目的ですから、経営者にとって、当たり前といえば当たり前です。

それに、節税対策も社長の仕事のうちですから、本当の意味での正しいやり方・考え方を社長自身が知っておく必要があります。ここで大切なことは、自分の会社に合った節税対策は何かを理解し、優先順位をつけて実行していっているかどうか…ということです。

節税対策で成功する社長と失敗する社長の違い

例えば、上手に節税対策をして、手元にお金を残す社長は、決算日直前になって慌てて節税商品を買い求める…そんなことはしません。

年初の段階で、「どれぐらいの利益になったら、このタイミングで〇〇をする…」といった感じで、予め「打ち手」を決めているものなのです。それも、優先順位をつけて、具体的に…です。

その一方で、お金を使って意図的に赤字を創り出すような節税対策の多くは、財務を悪化させます。さらには、資金繰りも圧迫します。ですから、上手に節税対策でお金を残す社長は、このようなお金を使って行う節税対策には、見向きもしません。

大切なことなのであえて申し上げますが、自社に明確な財務戦略があって、自分の会社にあった節税対策がどういったものなのかを正しく認識してさえいれば、知らず知らずのうちに間違った節税対策を講じてしまう…といった悩ましい事態に陥ることはないのです。

だからこそ、節税対策を講じるにしても、そもそもの「自社の財務戦略」があってしかるべきなのです。

ダイヤモンド財務の社長は、自社の財務戦略から逆算して、会社の未来につながる節税対策を行います。その結果、お金が残るだけでなく、お金が増えていく善循環をつくりだします。

ガラス財務の社長は、無策なまま、やみくもに節税対策をします。お金を使う節税商品を買うため資金繰りが苦しくなります。資金不足に陥った時には、誰も助けてくれません。

社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。

あなたは今、社長としてどんな未来をつくりたいですか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛

 

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