【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 節税対策・税金対策 

多くの社長が陥る間違った節税対策の落とし穴

第183話:多くの社長が陥る間違った節税対策の落とし穴

「舘野先生、ウチの会社は今期たくさん利益が出そうなので、とにかく節税対策をしなければならないんです。なにかいい方法はないのでしょうか。」とある関西地方の3代目社長さんからのご相談です。

当社は、同族会社と社長の財産管理(お金が残る仕組みづくり)専門機関なので、会社経営にまつわるお金の相談ごとが毎日のように寄せられます。その中でも多いのが、いわゆる「節税対策」に関するご相談です。

社長の中で「節税対策なんか興味ないよ!」とか「節税対策なんかしないぞ!」という人は皆無と言っても言い過ぎではないぐらい、むしろ社長だけでなく、世の中みんなが大好きなのが節税対策。したがって、興味や関心が高いのは当然のことです。

税金は世のため人のために大事なものですよ…と啓蒙活動がいたるところでされていますので、誰しもが「税金は払わなければいけない」「税金は大切な義務だ」とアタマの中ではわかっています。しかし、それでも、イザ、実際の納税額を目のあたりにすると「こんな大金を税金で持っていかれるなんて嫌だ…」「なんとかして節税できないものか…」と思うのが人の心というもの。

特に、同族会社の社長であれば、会社には法人税等が課税されて…、個人では所得税等が課税されて…、相続が起きれば相続税の支払いもありますから、しょっちゅう税金を払っているような気分になってしまうのも、わからないわけではありません。

私自身、税理士資格も保有しているということもあってか、いたるところで「〇〇の節税対策はどうでしょうか…」「〇〇を薦められたんですけど、どう思いますか…」「何かいい節税対策はありませんか…」というご相談を多々受けることがあります。

しかし、ほとんどの場合、よくよくお話を聞いてみると、その節税対策の良し悪しを判断するための必要な情報を全く持っていない、あるいは、自分にとって「都合のいい情報」だけしか、アタマの中に入っていない状態で決断をしようとしていたりするのです。

具体的には、「どれぐらいのキャッシュが、会社から流出してしまうのか?」「その節税対策をすることによって、具体的にどれだけ節税効果があるのか?」「その結果、最終的に自社の財務にどのような影響を及ぼすのか?」「その効果は、いったい何年間持続するのか?」など、具体的に検討するのであれば、どれも必要な情報なのにも関わらず、多くの社長は、これらを吟味しないで経営判断を下そうとしているのです。

さらに、財務を知らない社長の多くは、手元にお金が残らない節税対策をしてしまいます。しかし、それは、本当の意味での節税対策ではありません。

真に「会社」と「社長」にお金を残し、次世代に続くような強い財務の会社にすることを目指すのであれば、当社主催セミナーの中でもお伝えしているように「お金を使わずにできる節税対策」を知り、その上で、顧問税理士を上手に活用することを考えなければならないのです。

絶対的に忘れていけないこと、それは、社長が真に目指すべきなのは、「社長」と「会社」にお金がしっかり残る仕組みづくりをすることです。そして、節税対策は、あくまでも、お金が残る仕組みづくりという「目的」を叶えるための、一つの「手段」にしかすぎないということです。

真に財務を知っている社長は、決算間近になって、血眼になって節税対策を探し回るということはありません。

なぜなら、自社が目指すべき「理想の財務」を数字で具体的に描き、その上で、その理想の財務に近づくための財務戦略から導き出された税務対策の打ち手を、一つ一つ確実に実行していくからです。

決して、いつの間にか「目的」と「手段」が逆になってしまって、節税対策をすること自体が目的になってしまう…といったことはありません。

あなたの会社には、財務戦略に基づいた税務対策がありますか?
真に会社と社長にお金が残る仕組みづくりができていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛

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~同族会社と社長一族の「財産管理実務」の専門家~
社長と会社にお金を残す仕組み「財務コンサルティング」
「ダイヤモンド財務」のユメリアコンサルティング株式会社
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