【専門コラム】ダイヤモンド財務®の着眼点 お金を残す会社財務

当コラムは、「事業は順調なはずなのに、なぜかお金が残らない」「節税して税金から『会社』と『財産』を守りたい」「銀行対応で失敗したくない。借金を減らしたい」「無策なままの事業承継・相続対策。将来が不安」とお考えの同族会社のオーナー社長・二代目社長向けのコラムです。
「お金を残す会社財務」「節税対策・税金対策」「銀行対策・銀行融資」「事業承継・相続対策」に関する気づきやヒント、エールをお伝えします。(毎週水曜日更新)

勝ち残る会社の社長の財務思考

第119話:勝ち残る会社の社長の財務思考

「舘野さん、ウチの会社は3期連続で売上は増えているんです。でも、利益は年々減っています。それに、思うようにお金も増えていっていないんですよ。なのに、親父も社員もゼンゼン危機感がなくって・・・。」来年社長に就任されるご予定の、とある関西地方の2代目社長さんからのご相談です。

当社は同族会社専門の財務コンサルティング機関なので、創業オーナー社長からご相談をお受けすることもあれば、二代目社長や三代目社長からご相談をお受けすることもあります。そんな中で、特に、二代目社長・三代目社長の場合は、会社が創業して30年経過、60年経過していますから、多くの場合、世代交代のタイミングで事業・収益構造の見直しが迫られることとなります。

多くの社長は、「売上を増やせば、潰れない会社になる」と考えます。
そして、社長が売上規模拡大だけを考えている会社は、その社長についていく役員や社員も、当然ながら「売上至上主義」の考え方になっていきます。

つまり、会社全員が「利益を出してお金を残す」という事業永続のための大前提よりも、「売上を増やす」ことだけに心血を注ぐようになるのです。しかし、財務を知らない社長の会社が「売上至上主義」に向かっていけばいくほど、実際のところは、「売上が増えれば増えるほど、なぜか経営がますます苦しくなっていく」会社が多いのです。

では、なぜ経営が苦しくなっていくのでしょうか?

経営が苦しくなる会社の社長は、「正しい資金管理の方法を知らない」「お金の増やし方・残し方を知らない」という点が最大の問題点なのですが、しかし、それ以前の話として、そもそも「粗利」が事業の存続に必要な分だけ確保されていなかったり、あるいは、売上の多寡に関わらず発生するコストである「固定費」を漫然と増やし続けていたりしていることが挙げられます。

売上から原価を差し引いた粗利が思うように確保されていなければ、当然、事業の継続に必要となる人件費など、会社の売上の増減に関係なく経常的にかかってくる経費を負担するための原資が目減りしていきます。

したがって、どんなに三期連続で売上が増えていたとしても、お金や内部留保の原資となる「粗利」が稼げていて、事業存続に必要な「利益」が確保されていなければ、強固な経営基盤を持っている会社であっても、日を追うごとに経営は苦しくなっていきます。

だからこそ、安定的経営を志すのであれば、社長は「粗利」に対して厳しい姿勢で向き合わなければならないのです。もし、「粗利」の減少が自社商品・サービスの競争力が落ちてきているのが原因であれば、事態を打開するための「次の一手」を社長自らが打たなければなりません。

ところが、実際問題、次の一手を下すための判断材料として、「自社の損益の中身を知っているか?」という話になると、多くの社長が「会社全体の売上高、会社全体の費用、会社全体の利益はわかるけれど、個々の事業ごとでの損益がわからない」といった状態になってしまいます。しかし、それではダメなのです。

社長が将来に向かって「攻める経営」・「守る経営」・「捨てる経営」を実践するためには、その決断を支える根拠となる「正しい経営判断を下すための社長専用の経営のモノサシ」が必要です。例えば、複数の事業を営んでいるのであれば、事業部ごとの損益の状態がいつでもわかるようにしておくべきですし、営業所別・部門別・支店別など会社にあった切り口からいつでもそれぞれの数値情報を細かくドリルダウンして分析できるような状態にしておくべきなのです。

逆を返せば、自社の正しい経営状態を正しく数値で把握できていない状態で正しい経営判断を下そうと思ったとしても、それはそもそも無理な話なのです。しかし、利益が残らなければ、お金も内部留保も増えていくことはありません。だからこそ、社長は自社の危機をできるだけ早く察知し、ダメになる前に次の一手を打てるようにするために、財務中心の会社づくりをしておくべきなのです。

あなたには、正しい経営判断を下すための社長専用のモノサシがありますか?
自社の未来をつくる「次の一手」を財務の視点から考えられていますか?

ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛

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